転勤族の妻の働く悩みに、一つの会社で長く働けない、正社員で雇ってもらいにくい。
などがあります。
私も数年おきに夫の転勤で引越しており、そのたびに仕事を辞めて、また探しての、繰り返しです。
私が働いてきた中で、もっとも長く経験があるのは、派遣社員という働き方です。
派遣社員として長年働いてきたのは、働き方が、一番自分に合っていると思ったからです。
転勤族の妻、これから働く方、転職する方、初めて派遣社員という働き方にチャレンジする方は、派遣社員のメリット・デメリットをしっかり理解して働くと、より働きやすくなると思います。
また、派遣社員という働き方は、他にどんな人に向いているのか?という点が気になる方も多いと思います。
そこで今回は、
・派遣社員のデメリット
・どんな人に向いている?
という点について、ご紹介します。
転勤族の妻が経験して分かった派遣社員のメリット
派遣社員のメリットは、
- 自分のライフスタイルに合わせて仕事を選べる
- 自分のスキルに合った仕事を選べる
- 大手企業へも、未経験でも働きやすい
- 正社員になるチャンスもある
- 転勤がない
- 「続ける」「続けない」を決められる
自分のライフスタイルに合わせて仕事を選べる
自分のライフスタイルに合わせて、時期、期間、場所など、自分の希望の仕事を選ぶことができます。
例えば、私の場合は夫が転勤族のため、
- 引越しが落ち着いてからの中途半端な6月頃から働きたい
- ずっと働くことはできないけど、1~2年は働きたい
- 土地勘がないため駅の近くで働きたい
という点を優先しながら、自分のライフスタイルに合った条件で仕事を選ぶことができるのは、転勤族の妻にとっては一番のメリットではないでしょうか。
自分のスキルにあった仕事を選べる
正社員と違い、派遣社員の場合、初めに、
- 自分の今までの経験やスキルを活かしたい
- もっとスキルを伸ばせる仕事がしたい
といった希望を出すことができます。
自分の希望に合った仕事(職場)を紹介してもらうことができます。
私のように、夫の転勤があるため、長期間働けない人にとっては、全く未経験の仕事より、これまでの経験を活かせる仕事のほうが、短期間で仕事や環境に慣れることができます。
また、派遣社員は、”即戦力”を求められることが多いので、企業としても経験(職歴)を重視するところも多くあります。
大手企業へも、未経験でも働きやすい
高卒からいきなり大手企業への就職は難しいですが、派遣社員であれば、働くチャンスがあります!
大卒からしか働けないような、大手企業で働くことも可能です。
実際に私も、高卒の私には無縁だと思っていた複数の大手企業で働いた経験があります。
私の場合は、経理の経験や、簿記の資格を持っていたことから、”大手金融機関”でのお仕事を紹介してもらえ、働くことができました。
それがきっかけで、その後も引越した先々で、上場企業など、大手で働く機会をたくさん頂けました。
正社員になるチャンスもある
転勤族の妻と言っても、仕事が好き!正社員になりたい!と思う方もたくさんいると思います。
正社員へのチャンスあります!!
それは、『紹介予定派遣』での雇用です。
紹介予定派遣とは、派遣先企業に直接雇用してもらうことを前提とした雇用です。一定期間派遣社員として働き、本人と企業の双方が合意すれば直接雇用となるシステムです。
ある程度働ける保証がないと難しい面もありますが、3年、5年と、転勤のサイクルが決まっている方には十分チャンスがあると思います。
そして、紹介予定派遣じゃなくても可能性はあります。
通常の有期雇用型の派遣社員の場合、3年ルールと言うものがあり、同じ職場(部署)で3年以上働けないのです。
そのため、その後も引き続き働いて欲しいと企業に思ってもらえれば、直接雇用してもらえる可能性があるのです。
転勤族の妻とはいえ、3年もまじめに働けば、信頼を得ることはできるはずです。
1年でも2年でも、長く働いて欲しいと思ってもらえれば、直接雇用してもらえることもよくあることです。
その場合、本来の難しい試験や、面接などを受けずに書類だけで契約してもらえるところもあるようです。
また、大手で働きたいけど、大学を出ていない、なかなか採用してもらえない、という方にとっては、正社員への入口として派遣社員という働き方も悪くないと思います。
転勤がない
正社員のように、派遣先企業から転勤を告げられることはありません。
主婦や引越しができない状況の方には、安心材料になると思います。
ただし、
就業場所が変更になる可能性はあります。
- 今働いている場所での仕事がなくなり、別の部署での仕事に変わる
- 3年ルールの満期が来て、別の営業所等での仕事に変わる
など、その時の企業の状況により、今働いている場所から変更になる可能性はあります。
ですが、就業場所の変更が難しい場合には、契約を更新せずに、次の職場を紹介していただきましょう。
無期雇用契約の場合は、今働いている派遣先企業でのお仕事が終了しても、派遣会社との雇用は継続されているため、派遣会社より指示があった次の派遣先で就業することとなります。
(今の職場での転勤ではなく、就業場所(派遣先企業)が変わるということです)
「続ける」「続けない」を決められる
実際に働いてみて、仕事内容が自分に合っているか、職場の環境が合っているか、によって、このままその職場で働き続けるか、他の仕事を探してもらうか、選択することができます。
ただし、派遣社員には、契約期間があります。
働ける期間は、契約期間内で、続けない選択にしても、この契約期間内は働く必要があります。
契約期間は企業によって異なりますが、通常3ヶ月~6ヶ月が多いようです。
この期間を守らないと、次の仕事を紹介してもらうことに支障が出てきます。
契約期間満了の1ヶ月前に、企業と本人への更新の確認が行われます。
派遣の仕事は、すべて契約の世界なので、この期間は守るようにしましょう。
ただし、転勤族の妻の場合、夫が転勤になれば辞めざるを得ません。
そのような時は、もちろん辞めることは可能です。
また、体調不良や、精神的に不調がある場合なども。この限りではありませんので、すぐに派遣会社へ相談しましょう。
◆企業が求める契約更新(継続)の判断材料
・契約期間内の働き(積極性や貢献等)
・就業態度(遅刻、無断欠勤等)
・契約違反がなかったか など
※ 個人の性格や外見などでは判断されません。
◆派遣社員の契約更新(継続)の判断材料
・仕事が自分に合っているか
・環境が悪くないか
・人間関係は良好か
・契約通りの業務内容か など
※ 基本的に派遣社員の気持ちが優先されます
働く前に色んな不安があっても、「続ける」「続けない」の選択ができるということを頭において、まずは働いてみることをお勧めします。
派遣社員のデメリット
派遣社員のデメリットは、
- 雇用が不安定
- 賞与・退職金がない?
- 責任のある仕事は任されない事が多い
雇用が不安定
やはりデメリットで一番に思いつくのは、雇用が不安定ということです。
あくまでも、契約期間内の就業しか保証されていないので、長く働くためには毎回契約を更新してもらう必要があります。
長く雇いたいと考えている企業であれば、真面目に働いていれば普通に更新してもらえます。
しかし、今のようなコロナ禍で、経営ができなくなった会社もたくさんありますし、在宅ワークが進み、事務所を持たない企業もあるようです。
このように、働く環境や、働き方が大きく変わってきている中で、派遣社員の働く場が少なくなっていくのではないかと思います。
日々、社会情勢が変わる中で、「いつまで働けるのだろう」「契約更新してもらえないかもしれない」という不安は常にあるかもしれません。
もしも派遣社員として働くことをお考えであれば、このような時代にこそ、”必要とされる人であり続ける努力”が必要です。(これは派遣社員だけに限りませんね)
賞与・退職金がない?
基本的に賞与はありません。
派遣社員の基本給には、賞与分も組み込まれています。
退職金については、雇用形態によって違いますが、基本的に就業が3年未満の派遣社員の退職金はありません。
しかし、退職金制度がある派遣会社もあり、場合によっては受け取れることもあるので、契約の際には忘れずに確認しましょう。
◆退職金を受け取れるパターン
・派遣会社の退職金制度がある(3年以上の就業等条件あり)
・中小企業退職金共済制度(中退共:国の制度で条件あり。派遣会社が加入し積み立て、派遣社員へは、中退共から支払われる)
・派遣先企業の退職金制度(3年以上の就業等条件あり)
・紹介予定派遣雇用で正社員として直接雇用してもらう
◆無期雇用契約時
3年以上確実に働くことを前提に、2年半経った時点で、無期雇用契約に切り替えてもらうことが可能です。(私が「無期雇用契約」を選択した理由)
この場合、中退共へ加入できたりと、退職金制度にも変更があることがあるので、契約時にはよく確認をしましょう。
そして、どのような制度があるかを働く前によく確認しておくといいですね。
責任のある仕事は任されない事が多い
働くには、人それぞれ様々な理由、事情があると思いますが、働く以上、やりがいを感じられなければ続けていくことは難しいものです。
派遣社員の使い方、業務内容は、企業によって違いますが、都会か地方によっても違います。
地方では、派遣社員が一人事務で正社員と同じ仕事をしている会社もたくさんあります。
都会では、正社員の方のサポートに派遣社員を雇う企業が多いようです。
働く環境によりますが、基本的に、仕事を進めるなかでの決裁権はなく、大きなプロジェクトなどに直接かかわることは少ないかと思います。
資料作りなど”社員の方の仕事のお手伝い”という感覚でしょうか…
お客様と直接打ち合わせをしたり、会議に出たりなんてこともほとんどありません。
もちろん職種によりますが。
ですから、
「正社員」として、仕事内容ややりがいを強く求めるのか、
「派遣社員」として、自分のライフスタイルを重視するのか、
自分にあった働き方がきっとあるはずです。
・どんな人に向いている?
派遣社員という働き方が、おすすめな人は、
- 転勤族の妻や、その土地に留まれない人
- 正社員の仕事がなかなか決まらない人
- 自分のスキルに合った仕事をしたい人
転勤族の妻や、その土地に留まれない人
正社員の仕事がなかなか決まらない人
正社員で働きたいけど、働きたい会社への就職がなかなか決まらない方も多いのではないでしょうか。
やりたい仕事があって、正社員を目指している方には、「紹介予定派遣」に応募すると良いかと思います。
「紹介予定派遣」とは、正社員になることを前提にした派遣社員の雇用です。
派遣社員にとっても、企業側にとっても、お試しのような感じではありますが、入口としてはとても入りやすいと思うので、正社員としてなかなか採用してもらえない方にはおすすめです。
自分のスキルに合った仕事をしたい人
転勤族妻が経験して分かった【派遣社員】のメリット・デメリット。他にどんな人に向いている?のまとめ
今回の記事をまとめると、
・自分のライフスタイルに合わせて仕事を選べる
・自分のスキルに合った仕事を選べる
・大手企業へも、未経験でも働きやすい
・正社員になるチャンスもある
・転勤がない
・「続ける」「続けない」を決められる
・雇用が不安定
・賞与・退職金がない?
・責任のある仕事は任されない事が多い
・転勤族の妻や、その土地に留まれない人
・正社員の仕事がなかなか決まらない人
・自分のスキルに合った仕事をしたい人